Maestro Edino Krieger エジノ・クリーゲル氏追悼

1928年3月17日生まれのブラジル人作曲家・指揮者・ヴァイオリニスト、エジノ・クリーゲル氏が2022年12月6日リオデジャネイロでお亡くなりになりました。

クリーゲル氏はリオデジャネイロでケルロイターに師事し、その後アメリカに渡ってからはアーロン・コープランドやダリウス・ミヨーに作曲を学び、民族色豊かな作品から前衛的なものまで150曲以上もの多くの作品を残されました。

また、1945年のMusica Viva賞をはじめ数々の賞を受賞されたほか、音楽学者、評論家などその活動は多岐にわたり、ヨーロッパやアメリカでも多くの作品が演奏され広く知られていました。

当協会の初代会長である故・村方千之とクリーゲル氏の親交は長く、1995年に開催された「日本・ブラジル修好100周年記念ブラジル音楽祭」では氏が来日されブラジル音楽の展望について講演を行い、管弦楽のための《エストロ・アルモニコ》を村方千之の指揮で日本初演した他、《ソナティナ》《プレリュードとフーガ》《インプロヴィーソ》《木管五重奏》も日本初演されました。

それ以降も村方千之亡き後まで公私にわたって親交が続き、当協会主催演奏会でもクリーゲル氏のピアノ曲などを取り上げて参りました。木許裕介が第二代会長となった2017年以降には、氏は当協会の名誉会員にご就任下さり、私たちの会の活動を応援してくださっていました。

ここにマエストロ・クリーゲル氏のご生前のご功績を偲び、謹んで哀悼の意を表します。