ヴィラ=ロボスゼミナール第4回「貴志康一とヴィラ=ロボス -1930年代日本におけるヴィラ=ロボスの受容」開催のお知らせ

全5回を目指して走ってきたヴィラ=ロボスゼミナールも、いよいよ第4回となりました。11月1日(金)夜に駐日ブラジル大使館にて!第4回には、日本の誇る作曲家・貴志康一の研究者であり、日本洋楽史・レコード史研究家の毛利眞人氏をお迎えします。

 

「ヴィラ=ロボス ゼミナール Vol.4〜貴志康一とヴィラ=ロボス ー1930年代日本におけるヴィラ=ロボスの受容」  
日時:11月1日(金)18:00~20:00
会場:駐日ブラジル大使館 地下オーディトリアム(東京メトロ銀座線外苑前駅より徒歩5分)
講師:毛利眞人 (音楽史家、日本洋楽史・レコード史研究家)
対談:木許裕介(指揮者、日本ヴィラ=ロボス協会会長)

入場無料・全席自由

 

貴志康一(1909年3月31日 – 1937年11月17日)は日本を代表する夭折の芸術家であります。日本人としてはじめてストラディヴァリウスを持ち帰り、フルトヴェングラーに指揮を師事し、ヒンデミットに映画音楽を教わり、ベルリンフィルを25歳で指揮した(!!)稀有の音楽家です。毛利氏は、この偉大なる芸術家の評伝『貴志康一 永遠の青年音楽家』(国書刊行会)をご執筆されており、貴志康一研究の第一人者でいらっしゃいます。

実は、弊協会会長の木許は、ヴィラ=ロボスのみならず貴志康一作品の演奏を得意としており、本年度9月には「貴志康一生誕110年記念演奏会」にて交響曲「仏陀」を指揮、貴志康一についてのエッセイやプログラムノートも多数執筆してきました。今回のゼミナールにあたって、木許会長からのメッセージをご紹介させて頂きます。

「貴志康一とヴィラ=ロボスの命日は同じ11月17日なのです!しかも、二人の生きた時代は(貴志の早世ゆえに長くはありませんが)重なっています。二人に直接の面識はなかったものの、器楽曲はもちろん、映画、オペラ、音楽教育に至るまで多方面で精力的に活動し続けたこの二人は、生き様にもどこか重なるものがあるように思えてなりません。ヴィラ=ロボスのパリ留学、貴志康一のジュネーヴ留学の際にお互いが残した言葉も、ただ留学にいくのではなく、母国で見出したもので勝負をしにいく、というような気概に満ちていて、なにか響きあうものを感じます。

命日が同じであるという偶然を発見して以来、また、この二人の作曲家について研究すればするほど、いつかこの二人が関わるイベントや演奏会を実施したいという気持ちが高まっていました。そしてこのたび、毛利氏のご協力と駐日ブラジル大使館様のご理解を頂き、ついに実現の運びとなりました。日本初、そして間違いなく世界初の試みとして、ブラジルと日本、偉大なるこの二人の作曲家を対比するはじめての機会として、きっと目の覚めるような内容になると確信しています。」(弊協会会長 木許裕介より)

 

毛利氏によれば、1930年代の日本では、ヴィラ=ロボスの「弦楽四重奏曲No.5」がレコードとして発売されていたようです。貴志康一にとってヴィラ=ロボスはどのような存在であったのか。1930年代の日本はヴィラ=ロボスの音楽をどのようなものとして受容したのか?毛利氏のご講義は、こうした「時代」を描いて下さるものになることと思います。入場無料ですので、みなさまぜひお誘い合わせのうえお越しください!